大井川鐵道を見てこよう Final
千頭駅に辿り着き、井川線に乗り換えたが、僕が乗った車両は半分トロッコ列車のようになっている、窓ガラスがない、手すりのみの仕様だった。
走る速度は原付き並みに遅い。木々の間をくぐったり、トンネルをくぐったり、まるで遊園地のアトラクションのような気分が味わえる。
道は大井川鐵道本線よりも遥かに険しく、地面まで70mぐらいある断崖絶壁を走る列車に正直恐怖を覚えたけど、めちゃくちゃ楽しかった。本当に今までの鉄道が霞んで見えるぐらい、自分が望んでいた以上の景色がそこにはあった。
虫が入ってきて、瞬間的にビックリして振り払うが、いつか、その反動でスマホを落としてしまうんじゃないかと、気が気でなかったが。
あと、トロッコ仕様の列車も含めて、鉄道会社のホスピタリティが感じられた。
駅を通り過ぎる際には駅員が並んで、「ありがとう」と書いたプラカードを持って、手を振ってくれる。
車内放送で、切符を終点で落とした人がいませんか?と教えてくれる。優しいなーなんて思って聞いてたけど、ポケットまさぐったら切符がないではないか。犯人は僕だったようだ。お金払わないといけないんかな?とめっちゃ焦った。
駅員に話したら、千頭駅で全く同じ切符を手配してくれた。事務員の女性が出迎えてくれて、買った切符と同じものを渡してくれた。お金もいらないらしい。しかもちゃんと切符鋏で切ってくれてる。嬉しかった。記念にとっておきたかったんだ。感じのいい人ばかりや。
井川駅に行けなかったのは残念だったが、見どころはいっぱいあった。
アプト式のレールとかみ合う列車の連結作業を見れたり、長島ダムの放水や、道路と何も面していない所にある尾張駅等。天気が快晴なのも合わさって、新緑の風景の素晴らしいこと、この上なかった。
大満足でこの旅を終えることができたのは嬉しい限りだ。またこの鉄道には行きたい。そう思えるものがここにはあった。今度は寸又峡温泉にでも泊まりがてら、ゆっくりと旅を楽しみたいね。
行きの旅で興奮しまくって、写真撮ったり、駅メモやったり、ブログ書いたりした結果、帰りはグロッキーになった。
本当は井川駅まで行って、折返しの電車に乗るまでに30分程の猶予があるはずだった。その間にご飯でも食べようと思っていたが、一つ手前の閑蔵駅までしか行けなく、さらに折返しの電車がすぐに発車する、ということで、ご飯を食べる余裕が一切なかった。そもそも井川駅に食べ物売ってたかは知らんけど。
結局、一息つけたのが沼津駅で御殿場線を待つ20分程の時間。時刻は20:00をまわっていた。駅前のモスバーガーで、焼肉ライスバーガーをかきこむ。
家に着いたのは23:30。井川駅まで行けなかった分、早く帰宅することができた。このブログを書いている翌日の今も疲れが残っているけど、素晴らしい旅であった。
そして夏には、青春18きっぷを使って、秘境駅の宝庫、飯田線に乗ることにした。