「自分の人生を歩く」 日々徒然日記

「自分の人生を歩く」 日々徒然日記

行ってみた、やってみた、食べてみた、見てみたことを書き連ねるブログ。主にアニメ・マンガ・ゲーム・観光地・外食の感想中心

「三日間の幸福」を読んでみた。ハッピーエンド好きな俺には重かったけど面白かった

先月から感受性を鍛えようと、泣けそうなライトノベルをいっぱい買ってきて、それを少しずつ読んでいる。

 

pupei-diary.hatenadiary.jp

 

先日投稿した「二度目の夏、二度と会えない君」も切なくて悲しくて、でも面白い物語だったが、今回読んだ「三日間の幸福」はもっと内容的には重いけど、人を選ぶけど、結構楽しめた。

 

 

元々はウェブ小説として人気があったものを文庫化したらしい。原作は「寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」って題名。

 

この題名から、寿命縮まることは明白w

 

ここからネタバレするので、まだ見てない人、先に読みたい人は見ない方がいいです。

 

この物語に引き込まれたのは、主人公のクスノキがちょっと自分と似ている部分があったから。いや、整えたらイケメンとかそういう部分ではないのが残念なんだが、周りを結構見下してしまう癖がある部分とか、過去の人間関係を切り捨ててる部分とか、自分への特別感がいつまでも抜けない、とか。

 

ちょっと病気。ってことは俺も病気?なんて思ってしまう。いや、過去の人間関係は色々と劣等感があって、大学受験失敗して浪人になったとか、将来のやりたいことがみつからず、何の希望もなく、就職浪人になったとか、それなのに、周りはどんどん自分の道を決めていき、自分だけその輪から外されてしまったような疎外感。

 

自分はこんなに苦しんでいるのに、努力しているのに先が見えない絶望感。そして、まだ就職していないの?とちょっと非難めいて言われた日には、親友だろうと、もう会うことはないなと簡単に切ってしまった。

 

いや、まったく後悔していないんだけど。

 

クスノキにとっての絵と同じで、言われたら嫌なこともある。たった一言だけども、はたから見たら、こんな事で!?って思うこと。

 

それでも、許せない一言ってある。

 

それは言われている内容について、自分はこんなにも苦しんでいるのに、分かってもらえない、という部分からくるのかもしれない。そして半端ない劣等感。

 

その部分を突っ込まれたくなくて、周りの視線を自意識過剰なほど気にしすぎて、過去の交友関係を切ってしまった。それから同窓会も一度も行ってない。

 

この前もせっかく誘われたのに、気にかけてもらえたのに、そいつが参加できないって聞いたときに、行くのを止めてしまった。

 

無職時代はお先真っ暗だったけど、それでも自分は特別なことができるって思っていた。いや、今も思っているんだけど。アニメの見すぎか??何か自分にしかできない部分があるって思っちゃってる。

 

そういう部分が主人公のクスノキと重なってしまったんだよね。

 

だから、クスノキの30年の寿命が30万って査定された時の俺ったらw

 

しかも、実のところは30円で、ミヤギがただ30万って嘘言って払ってくれただけだったw

 

俺の命は30円かい!

 

ってまでは思わないけど、ちょっとクスノキに感情移入してしまったので、ショックを受けました。

 

ミヤギはお母さんの払えきれない借金を肩代わりするために、時間を売って、「監視員」にならざるを得なかった、とてもかわいそうな女性。

 

「監視員」は寿命を売った人間が余命一年を切った時に自暴自棄になり、他者に危害を加えるなど、不適切な行動をとった場合、本部に連絡し即座に寿命を尽きさせる、いわば見張り役。

 

そして監視員は寿命を売った人間と、人間以外の動物以外には知覚できない。存在しているが、存在していないも同然の存在。

 

ミヤギの借金が返せるのはあと20年程。その時、彼女は40代で、青春と呼ばれる年頃をずっと監視員として過ごさなければならない。

 

彼女もクスノキと同じような境遇で、だからクスノキの気持ちが理解できる。

 

最初はいがみ合っていた二人だが、お互いの事を知るにつれ、特別な感情が生まれてくる。

 

自分の未来を知り、悲観したクスノキだが、ミヤギの存在に救われてもいた。残り少ない人生のなかで決心したこと、それはミヤギの借金を全部返済し、彼女にまっとうな人生を歩ませてあげることだった。

 

ただミヤギの望んでいることは、思い出をいっぱい作ること。それは自分の存在証明にもなるからだ。だからクスノキは周りには見えないミヤギに話しかけ続け、どんなに周りから気味悪がられながらも、それをやめなかった。彼女が喜んでくれることをやり続けた。

 

それは周りにも伝わり、ミヤギはまるで存在するかのように周囲に知れ渡った。

 

ミヤギの事を思い、行動することで、社会とも繋がりを持つようになった。結局、クスノキは自分の価値があがったことを知り、残り3日間を残して寿命を売り、ミヤギの借金にあてた。

 

でもわずか3日間でもミヤギがいない人生が耐えられない。悲しくて周囲に励まされながら泣いているクスノキの前に、ミヤギが現れた。

 

誰の目にも見えるミヤギ。彼女は残りの借金をクスノキ同様、3日間だけの寿命を残し、売ってしまった。

 

クスノキとミヤギは共依存の関係で、現実にはあまりよろしくない状態だが、悲観する将来より、お互い一緒にいられる、幸せでいられる、わずか3日間の人生を選択した、というお話。

 

将来が絶望なら、今の幸せが3日間しか続かなくても選択する、というのは、バッドエンドにも見えるが、寿命を売ったことで、クスノキとミヤギは出会い、今までの人生よりもはるかに素敵な思い出を残し、幸せな気持ちになれた、という部分ではハッピーエンドでもある。

 

だから自分にとっては結構好きな終わり方であった。

 

人生が終わりに近づいたとき、世界が違って見えてくるなんてことは、聞いたことはあるけど、実際にそうなのだろう。

 

必ず起こる絶望した将来なんて聞きたくもないが、終わりがあるゆえに、必死に生きようと、もがき続ける様に自分は心を打たれた。いや、自分は別に死にたいなんて、これっぽっちも思っちゃいないけど。

 

この本を読み終えた時に出てきた最初の感想は、一緒にいれてよかったね、ということである。終わり良ければすべて良し、なのである。

 

う~ん、普段、自分のことを思ったように書くのはスラスラと文章が出てくるのに、小説とかアニメとかの感想やレビューってなると、手が止まることが多い。苦手意識があるからだろうか。最初に書いていた頃と、全く変わらぬ思いで、難しいなーと感じる今日この頃である。